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店長コラム

ファッションは「ぱっと見」

元アパレル業界勤務の古着屋店長による、古着と関係ないコラム。
今回は「ファッションの評価」についてです。
オシャレな人を見たとき、なぜ「センスいい」「かっこいい」「かわいい」という評価が生まれるのでしょうか。
そんな抽象的な疑問を理屈で解説してみたいと思います。
あくまでも僕の意見であって、前のブログの通り、評価の基準は人それぞれです。
全ての人に好評価な服装はありません。
それを踏まえた上で読んでもらえたらと思います。

コーディネートは全身で評価される。

まず最初に、コーデを組む上で大事なことは
「ファッションはアイテム単体ではなく全体で評価される」ということです。
どんなにイケてるジャケットを羽織ろうが、高いジーンズを履こうが、有名なブランドのバッグを持とうが
組み合わせが下手くそならファッションセンスがいいとは言えません。
しかも、何か一つでもバランスの悪いものが含まれていると全体の印象が大きく変わってしまいます。
妥協の許されない、なんともシビアな世界です。
なので朝、服装を決めるときは、全身の映る鏡で見ましょう。
ちゃんと靴を履いて、カバンを掛けて確認する必要があります。
何か一つでも「まあいっか」で決めてしまうと命取りです。100点満点で行きましょう。

3秒で評価が決まる。

なぜ全身で評価されるのかを考えてみます。
第一印象に関する研究の代表的なものに「メラビアンの法則」というのがあります。
それによると「人の第一印象は3秒で決まり、55%は視覚情報による影響」だそうです。
初対面の人の印象は3秒以内に目から入ってくる情報で半分以上決まってしまうということです。

この3秒間の間に、着ているジャケットの素材がどうのとか、履いているジーンズは何年製のヴィンテージかとか、持っているバッグのブランドは、とか確認できる人はほとんどいません。
たった3秒間で入ってくる情報なんて、「なんとなくいい感じ」とか「清潔感あるな」くらいのフワッとした印象でしょう。
つまり、相手がファッション評論家でもない限り、その人がオシャレか否か、評価にかかる時間はほとんど「ぱっと見」ということです。

わかりやすいファッションを心がける。

なので、ファッションは極力「わかりやすいファッション」を目指すべきです。
シンプルとか、統一感のあるコーデがそれです。
いろんな素材や色や柄を使ったコーデだと、目に飛び込んでくる情報量が多すぎて
「ぱっと見」ではどういう服装なのかわかりません。
情報量の多い服装の人ってなんか近寄りにくいですよね。

色、形(シルエット)、柄、テクスチャ(素材)、カテゴリー(ルーツ)
これらの要素が揃ったコーデはシンプルでわかりやすいです。
ファッションセンスは、組み合わせた「全て」のアイテムの統一感で良し悪しが決まるわけですね。
なので朝の服装選びは全身でチェックする必要があるわけです。

スーツは女子ウケの良い服装No.1ですが、分解してみると、全ての要素が統一されていることがわかります。
これがスーツがモテる理屈というわけです。

テーマを決めてコーディネートする。

いつも服装の組み合わせを考える時、テーマを決めてみると迷いが減ると思います。
「今日はこのGパンを履きたいから、他のアイテムの色をブルー系で統一してブルーコーデにしよう。」とか
「今日はたくさん歩く予定だからこのスニーカーを履こう。ということはこのスニーカーに合わせて、スポーティな素材の服でまとめよう。」
といった具合に、その日の予定に合わせて一つアイテムを選んだら、その要素を分解して、同じ要素を持つアイテムで統一すればいいわけです。
朝の服選びがおっくうな方は是非試してみてください。

この「要素を分解して組み合わせを考える」コーデの組み方は理屈でセンスのいいファッションを理解するための基本ツールです。
オシャレな友人や街を歩く人を観察してみましょう。
いつもシンプルでスッキリ清潔感を感じる人は、やはり要素に統一感があると思います。
「一見、色がバラバラでいつも派手な柄やデザインの服を着ているけど、なんかオシャレ」な人も、実は色合いやシルエットに統一感があったりして、案外良いバランスを保っていたりします。

主役を決めてコーディネートする。

最後に、ファッション初心者の方におすすめの「ノームコア+1コーデ」をご紹介します。
主役を決めるというのはテーマを決めるのとほぼ同じことですが、このコーデはさらに簡単です。
ノームコアというのはコーデの一種で、要するに「こだわり抜いた結果、めっちゃ普通」みたいな意味です。
全部無地にして、モノトーンとか、ベージュ、ネイビーといった、とことん無難なアイテムで構成すればノームコアの完成です。
ファストファッションブランドとかセレクトショップの定番アイテムを買えばすぐできます。

これだけで十分統一感や清潔感は演出できますが、例えばここに「羽織ものだけヴィンテージ」とか「Tシャツだけプリント入り」とか、「帽子だけ真っ赤」みたいに
ひとつ目を引くアイテムを取り入れることによってコーデに主役をつくります。
するととてもそのアイテムが際立って印象に残るファッションとなります。

↑モノトーンのインナーとパンツに、80年代のハンティングジャケットの組み合わせ。主役が一目瞭然。

さっきの第一印象の話に戻りますが、顔が濃いとか、特徴的なメガネかけてるとか、声が超ハスキーとか、話が芸人並みにおもしろいとか、なにか武器がある人は無難なファッションで何の問題もありませんが、
僕のように顔が薄くて(笑)話し下手でも、なにか相手の印象に残るような人になりたいと思ったら、このコーデを是非やってみてください。

コラムの続きはこちら(素材別ジャケットの違いを解説)

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店長ハダ

店長ハダ

富士山駅の古着屋&お直し屋[Us design]ユースデザインをやっております、アラフォーの天然パーマです。

アパレルブランドプレスを経て地元富士吉田市にて開業しました。 兼業で広告デザイナー、イラストレーターなどをしています。 サブカル全般が好きです。カラオケ大好き。おすすめのアニメ教えてください。

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