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パタゴニアの企業理念が腑に落ちまくった話。

皆さんパタゴニアの服は好きですか?
僕はまぁ特に好きでも嫌いでもありません(笑)インドア派なので。
でもパタゴニアの掲げる企業理念には同感です。

環境汚染産業、石油に続く第2位のアパレル業界。
毎シーズン、アパレルブランドは新作を作っては消費者の購買意欲を掻き立て、
いっぱいになったクローゼットに、さらに服を詰め込ませようとします。
もうじゅうぶん足りている服。着回しきれない量の服。
企業の広告は、我々の本能的な心理をうまく誘導して、ただ眺めているだけで欲しくなるようにつくられています。
普段からお金の使い方に信念を持っていなければ、あっという間にのまれてしまいます。

パタゴニアは「買う前に、考えろ。」と悟します。
服を作って売っている企業でありながら、服が環境に与える悪影響を啓蒙しているわけです。
この理念、完全に矛盾していますが、この問題意識を浸透させるには最適な立場とも言えます。
早い話が、「環境問題を解決するためには、他のブランドじゃなくてウチの服を買え」ということです。
でももし世界中のアパレル企業がパタゴニアの理念を実現したら、
すべてのファストファッションはこの世から消えるし、製造される服の耐久力は格段に上がると思います。
当然値段も高くなりますから、服をレジに持って行く前に「この服何年着れるだろうか」
ということをよく考えるようになるはずです。
この「何年着れるか」というのは前回のコラムでも触れましたが、単純に耐久性や修理ができるかどうかという物理的なことと
「飽きずにずっと着るか」とか「流行らなくなって着なくならないか」とかも考慮しなくてはなりません。
仮に飽きや流行りが原因で着なくなったとしても、耐久性のある服なら上のグラフの黄色部分にはなりません。
数十年して流行りが巡って、古着屋に並ぶ日が来るかも。

昨日、当店へお直しの相談に来られたお客様、ナイロン製のジャケットをストーブで溶かしてしまったとのことでした。
作業賃5〜6千円と伝えたところ、「買った方が安い」と帰って行きました。
服は消耗品でしょうか。
その服を買うかどうか。もっと考えて、悩んで欲しい。
たとえ新品で買った方が安いジャケットだとしても、直してでもずっと着たいと思える服と出会って欲しいと思います。
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