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店長的「カラーコーディネートの考え方」

今回のコラムはちょっとした授業的な内容です。
要点を先にかいつまんで説明すると、
服はアイテムごとに「要素」で切り分けて考えると組み合わせやすくなり、
ファッションセンスとかオシャレの感覚がわからなくても理屈で理解できるようになる。
ということです。
この考え方は、僕が古着屋をオープンさせる少し前まで開催していた「ファッションレクチャー」で繰り返しやっていた内容です。
このブログでちょっとずつその内容をアップグレードしつつ、まとめていこうと思います。

以前にも書きましたが、ファッションセンスがある人って
「コレとコレどちらを合わせた方がいい?」と聞かれた時に「なんとなくこっち」って答えられると思うんですが、
それが「なんで?」と聞かれると説明するのは難しかったりします。
服選びが苦手な人はもちろん、センスのある人でも、
「ファッションコーディネートを理屈で理解」できるようになると、また違った角度から洋服を見れるようになりますし、面白いと思います。
あと、写真が基本僕なので男性向けの考え方のように思えますが、性別関係なく使える考え方だと思います。
服は要素で分解してみると組み合わせやすい。
アイテムごとの要素ってどういうことなのか、全てを説明するのは時間がかかります。
今回は数ある要素の中の一つ、「色」にに関することに絞って考えていきます。

こちらのコーデを「色の要素」で分解してみると、

こうですね。単純です。
水色と白と黒で「3色コーデ」ということになります。
ここで重要なのが、
白、黒、グレーといったモノトーンは主張が弱い
ということです。
このコーデの色に注目した場合、主役は水色のスウェットで、
パンツや靴はモノトーンですので引き立て役ということになります。
この、「主役」「引き立て役」の捉え方が
コーディネートを考える際の重量なポイントになります。
一つのコーディネートにつき主役は1〜2つが原則。

続いてこちらのコーデですが、分解すると

こんな感じでしょうか。(なんかマイクラみたい。)
さっきより着用アイテムが多いですが、やはり3色コーデです。
先ほどと同様、モノトーンは主役として数えないので、色の要素だけで見ると
どちらのコーデも、主役を1色だけにまとめた「シンプルコーデ」と言っていいと思います。
以前のコラムでも書きましたが、オシャレをする目的は人それぞれですので
今回は仮に「世間的に」オシャレと言われるとか、「モテる」とかっていうことを評価の基準として
考えた場合ですが、一般的にコーデはシンプルなほど評価が高いです。
シンプルなコーディネートは「キレイめ」とか「大人っぽい」とか「爽やか」といった印象を見る人に与えます。
とりあえず「一般的にモテたい」と思っているアナタ。
今着ている服装の色だけに注目して、いくつの色の組み合わせで出来ているか数えてみてください。
モノトーン以外の色が3つ以上含まれていたら、パッと見で主役がどれなのかわかりません。
主役がたくさん散りばめられたコーデは「見た目にうるさい」とか「子供っぽい」とか「だらしない」なんて見られがちです。
なので、モノトーンだけでまとめられたコーデは最もシンプルと言えます。
スーツやセットアップコーデが女子ウケ抜群と言われるのは理由があるんですね。
違う色でも「同系色」だとうるさくならない。

同じ色を揃えようとしてどんどん買い足していると、クローゼットの中は洋服でいっぱいになってしまいます。
多少違う色でも、上の図のような「○○系」という範囲でまとめていればうるさくなりませんし、
すこし難しいですが、例えば「アースカラー」や「パステルカラー」といったくくりで組み合わせてみると、色がたくさん使われていたとしてもまとまりが感じられたりします。

↑ベージュ、カーキ、ブラウンの3色を使っているけど、全部アースカラーなのでまとまりが感じられるコーデの例。
(アースカラーというのは読んで字の如く、土とか葉っぱといった自然の色をカテゴライズしたくくりです。)
逆に、主役の色は2色しか使っていないのに、その2色が全然属性の違う対照的な色の組み合わせだったりするとイマイチなコーデになったりします。
上の図だと右半分と左半分は暖色と寒色という大分類に分けられ、それらの組み合わせは相性が悪いことが多いです。
要素は他にも色々。
しつこく「要素」と書いてきましたが、「どれも別にシンプルじゃないじゃん」と思った方もいると思います。
それは、コーデが色だけで評価されるわけではないからです。
ファッションコーディネートにおいて考慮すべきに要素は、主に
形(シルエット)、柄、テクスチャ(素材)、ジャンル(ルーツ)
といったものになります。
色だけに注目して見たら「モノトーン以外は1色しか使ってないからシンプルコーデ」と言える服装でも、
ナイロンやウールや革みたいな素材が何種類も組み合わさったコーデでは「結局何を表現したいの?」って思われてしまうかもしれません。これらの他の要素については今後のブログで書いていきたいと思います。
今回はコーディネートの中でも一番最初に考慮すべき「色」についての話でした。
アースカラーやパステルカラー以外にも色々なくくりやパターン、テクニックみたいなものがあります。
興味を持たれた方はお店で聞いたり調べてみて、是非いろんな知見を広げてみてください。
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